「おめでとう」「ありがとう」「お元気ですか」「お世話になりました」とさまざまな気持ちを託して贈る特別なギフト。こちらでは、よくあるギフトシーンに合わせた基本マナーをご紹介します。
結納
結納とは、日本特有の習慣として行われている結婚するお二人の約束を公にするための儀式です。婚約の証を儀式として両家で執り行うことでお互いに誠意を示し、良い親戚関係を気づく礎となるので、お互いが歩み寄り、認め合うためにも意義深い儀式と言えます。
- 結納品ってどんなもの?
- 結納は、両家の「結」びを祝い、贈り物を「納」める儀式。結納品とは、新郎家から新婦家へ納められる円満・長寿・子宝など繁栄を象徴する縁起物で、結納の儀式の際に“婚約のしるし”として、両家で取り交わす品物のこと。結納品には各地方それぞれに特徴がありますが、内容としては「長のし、金包み、鰹節、昆布、するめ、友白髪、末広、柳樽料(やなぎだるりょう)、目録」の9品(地域で異なる)を揃えるのが正式です。
※関西式の場合は、目録は数に含めず9品とカウントするのが特徴。一方、関東式では、目録を含む9品が正式とされています。男性側から女性側に送られる結納金は「小袖料」や「御帯料」と表書きされた金封に包みます。特に金額が決まっているわけではないので、見合った額を男性側が決めるとよいでしょう
- 結納をすることが決まったら?
- どんな形で結納をするか、いつ行うかを決めましょう。日程としては、挙式の3~6か月前の大安吉日が好まれます。場所は結納の方法やお住いの環境などによっても変わりますが、一般的には女性側の家で行うのが最適です。両家が遠い場合などは中間の会場を借りて行うのもよいでしょう。
出産内祝い
もともとは、赤ちゃんが生まれてお披露目し、慶びを分かち合うという意味で内祝いが行われていました。最近ではお祝いをいただいた方への感謝の気持ちを込めてお返しするという考え方になっています。
- 内祝いはいつくらいまでに贈ればいいの?
- 内祝いを贈るタイミングは、生まれてから1ヵ月後くらいがベストです。お祝いが届いたら、まず3日以内に電話か手紙でお礼を伝えるようにしましょう。
出産後は赤ちゃんのお世話だけでも忙しい時期ですので、内祝いの準備は出産前から少しづつ身近な方の住所の整理などをしておくことが大切です。
- 出産内祝いの表書きはどう書くの?
- 出産内祝いは赤ちゃんの名前をお披露目する絶好のチャンスです。表書きは「内祝」もしくは「出産内祝」と書き、水引の下には赤ちゃんの名前を書いて紹介しましょう。難しい読み方などの場合は、ふりがなを添えて。メッセージカードなどを別でつける場合は水引の下の名前は苗字でもかまいません。
ブライダル引出物
挙式や披露宴にて来てくださる方への感謝の気持ちを込めて選びましょう。
- 引出物ってどんなものを贈ったらよいの?
- 引出物は披露宴に出席していただいた方にその場で贈るもの。ご年配の方や遠方から着てくださる方のことも考えて、かさばらず軽いものを選びたいものです。
一般的にメインとなる記念になるものと、引菓子、縁起物を合わせて贈ります。金額は決まっていませんが、感謝の気持ちを表すものですので、じっくり考えて選びましょう。
また地域によっても品数や値段なども違ってくるので、注意が必要です。親戚などには両家のご両親とも相談して選ぶとよいでしょう。
- 引出物でNGなものは?
- 昔から包丁やはさみなどの「切れる=縁が切れる」ものを連想させるものは縁起が悪いとされてきました。ですが、最近では包丁やはさみもキッチン用品のひとつとして選ばれることもあります。また最近では贈り分けをされるカップルも多いようです。贈る相手のことを想って喜んでいただけるものを選びましょう。
快気祝い
退院や床上げした時、お見舞いをいただいた方やお世話になった方に「全快しました」という意味を込めてお返しを贈りましょう。
- いつ頃贈ったらいいの?
- 快気祝いは元気になりましたという意味が込められているので、十分に回復してからお返しを贈りましょう。自宅療養だった場合などは床上げ後、1週間~10日頃を目安とし、体が本調子になってから元気な姿を見せに尋ねるのが良いでしょう
- どんなものを贈ったらよいの?
- 快気祝いを贈る時には、「病気があとに残らない」という意味から「洗い流すもの(石鹸・洗剤など)」や、「タオル・寝具等」の贈り物が一般的です。会社など、たくさんの方にお見舞いをいただいた場合には、みんなに行き渡るようなものを贈るようにしましょう。また、もし退院後に自宅療養などをする場合があれば、快気祝いは全快してからでかまいません。
法要・香典返し
- 法事の引出物って?
- 法事の引出物は出席いただいた方全員に感謝の気持ちを込めて渡すようにしましょう。また出席できなかった方でも、個人を偲んでくださった方にはお礼としての品物を贈りましょう。日常で使うような実用品が好まれますが、会場からそのまま持って帰っていただくため、なるべくかさばったり重くないものを選ぶようにしましょう。
- 香典返しで気を付けることは?
- 香典とは、個人の霊前に供える金品のことを指します。香典返しは、その際のお礼です。四十九日の忌明けが無事終了した後、忌明けの報告とお礼をかねて贈りましょう。また、地域等によっては忌明け当日から1か月以内に行う場合もあります。香典返しの品々には弔事用ののし紙をかけます。表書きには「志」と書くとどの宗教に関わらず使用することができます。のしの水引の色や表書きは、地域や宗教によっても異なります。
水引
水引とは、祝儀袋や不祝儀袋・贈答品の包み紙に掛けられる飾り紐のこと。出産や入学、卒業、就職祝い等、婚礼以外のお祝い事に用いられる赤白の水引や、結納や結婚祝いに使用される金銀の水引、慶事ごとには、紅白や金銀のおめでたい色を選びます。。黒白、紫白、黄銀などは、香典等の仏事に使用されます。
- 水引の結び切りと蝶結びってどう使い分けるの?
- 結びきりと蝶結びには、きちんとそれぞれに意味が込められており、。贈り物をする際には注意しましょう。
一度結ぶと引っ張ってもほどけない結びきりは「二度と繰り返してほしくない」という意味が込められており、婚礼や弔事全般に使います。
結びきりとは逆に蝶結びは何度も結んだりほどいたりすることができるという意味があり、「こんな喜ばしいことは何度あってもよい」という婚礼以外の祝い事全般に使用します。
このように祝い事ひとつとっても、きちんと意味を理解して使い分けることが必要です。
水引には結び方だけでなく色や形によっても意味が異なるので、用途を注意して使い分けましょう。
結婚記念日
結婚記念日は、年を重ねるごとに夫婦の絆が深まるものとして大事な記念日です。
家族みんなでお祝いをしたいものです。
うっかり忘れていた!なんてことにならないよう結婚記念日の数え方と、記念日にちなんだ贈り物をご紹介します。
- 【1年目 】紙婚式・・・アルバム、手帳、ペーパーフラワーなどの紙製品
- 【2年目 】藁婚式(綿婚式)・・・木綿・綿などのハンカチ、タオル、パジャマなど
- 【3年目 】革婚式・・・バック、靴、財布などの革製品
- 【4年目 】花婚式・・・花束、お花のカタチの食器など
- 【5年目 】木婚式・・・鉢植え、観葉植物、木製品の食器など
- 【6年目 】鉄婚式・・・鉄の調理器具など
- 【7年目 】銅婚式・・・銅製品、銅のカップなど
- 【8年目 】ゴム婚式・・・ゴムでできた鍋敷き・ゴム製品アド
- 【9年目 】陶器婚式・・・陶器のお茶碗などマグカップなど
- 【10年目】錫婚式(アルミ婚式)・・・錫(すず)のタンブラーや酒器など
- 【11年目】鋼鉄婚式・・・鍋や包丁など
- 【12年目】絹婚式式・・・絹のスカーフやシルクのパジャマなど
- 【13年目】レース婚式・・・レース模様の可愛いインテリアや花器など
- 【14年目】象牙婚式・・・象牙のお箸セットなど。オパールは結婚14周年の結婚記念宝石のオパール製品なども。
- 【15年目】水晶婚式・・・水晶(クリスタル)製品・クリスタルグラスなど
- 【20年目】磁器婚式(陶器婚式)・・・磁器製の食器や酒器など
- 【25年目】銀婚式・・・銀製品・銀の食器やアクセサリーなど
- 【30年目】真珠婚式・・・真珠のアクセサリー、ネクタイピンなど
- 【35年目】珊瑚婚式・・・珊瑚や翡翠を使ったアクセサリーやカフスボタンなど
- 【40年目】ルビー婚式・・・ルビーを使ったアクセサリーやルビー色「赤」にちなんだ贈り物など
- 【45年目】サファイア婚式・・・サファイアのアクセサリーなど
- 【50年目】金婚式・・・金のアクセサリーなど
- 【55年目】エメラルド婚式・・・エメラルドを使ったアクセサリーなど
- 【60年目】ダイヤモンド婚式・・・ダイヤモンドを使ったアクセサリー。グレーやホワイトのお花など